約 5,047,388 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1095.html
禍つ刃を抜き、競う白日(後半) それは一瞬の出来事だ……クララを中心にして解放された巨大な紫電は、 柱の影にいたアルマとクララを呑み込もうと蠢きだした。そこにアルマが “ヨルムンガルド”を数本投げ込んで、避雷針代わりとして電気の流れを 阻害した。白熱化させる関係から、“ヨルムンガルド”のセラミック刃は 電気を通す構造なのだ。そして出来た大きな風穴に、ロッテが撃ち込む! 奇襲を受けて不発に終わった紫電が、虚空に散るのは数秒も掛からない。 「ぅ……既知現象の再現をベースにする“情報魔導学”の弱点かな……」 「ですけど紫電の壁に遮られて、雷撃も十分な打撃になってませんの」 「かといってあたしの突撃では反撃のリスクもありますし……さてと」 「……そろそろ〆に行くんだよ。アルマお姉ちゃん、ロッテお姉ちゃん」 「望む所ですの♪現時点で最大の一撃を、お見舞いしますの……!」 三人のライフゲージは、既に限界ギリギリまで達していた。残り時間も 後1~2分と言った所である。どの道これが、最期の一撃になるのだ! ロッテは一度“閃牙”を鞘に収め、左の腰から“右の腰”に付け替え、 そして“左手”で抜き払った!それと同時に、弓を想起させる放電が、 “ライナスト”全体を覆う。これがロッテの必殺技、のプロトタイプ! 「さぁ、ライナスト!“疾く”“疾く”“疾く”……ッ!!」 「あたしだって、負けていませんよ!龍神剣エルジェネリスッ!!」 「……充電カートリッジ、フルリロード!“コライセル”、出番だよ」 アルマは、前の戦いで見せた様に“十三の刃”を巨大な剣に合体させる。 クララの方はというと、伸長した“コライセル”の先端に輝く火球を複数 展開して、ハンマーシードの様に幾つも繋げたボールを振り回している。 私には分かる。アルマの“陽炎”とクララの“魔術”も、プロトタイプ! これは恐らく、彼女らが“アルファル”抜きで出せる最大威力であろう。 「名付けて──────“陽炎”!!でやぁぁぁーッ!!!」 「射抜け、ライナスト!“ライジング・ボルト”ッ!!!」 「砕いて、“ヴァニッシュ・ケイン”ッ!!はぁ……っ!!」 全力全開の、雷の矢が……炎の剣が……光の鎚が、神殿を打ち砕く!! バトルフィールドの中央でスパークした熱エネルギーが、領域の全てを 破壊する……が、その前にジャッジシステムのセーフティが起動した。 三人の神姫素体を収納しているポッドが開いたのも、ほぼ同時だった。 『全員ライフ0、この試合はドローとします。お疲れ様でした』 「ふ、はぁ……ロッテちゃん、やりすぎですよ。躯が痺れてません?」 「……アルマお姉ちゃんだって、あの熱量は制御が大変そうなんだよ」 「そう言うクララちゃんも、まだまだ出力全開じゃないですの~……」 まさにエインヘリヤル。互いと戦い合っても、それが過ぎれば仲良しだ。 戦った上での長所や弱点を、和気藹々と分析している。着替えながらな。 ……“妹”達の着替え、見るなよ?ともかく、私もドライバーを置いた。 「ふぅぅ……お前達、ダメージは残っていないのか?あれ程激しいしな」 「大丈夫ですの~♪それよりマイスターも、根を詰めてませんですの?」 「有無。大丈夫だ、最終調整も次の昇格試合には間に合うぞ。それより」 「それより?……そう言えばマイスター、全然喋ってなかったんだよ?」 「真剣勝負中のお前達だ、邪魔するのは悪いと思ってな。ともかくだ!」 「えと、これは……メモリーチップですか?題名は……“ウインク”?」 私は、三姉妹それぞれに市販品のメモリーチップを手渡す。表面の字は、 厳密には“W.I.N.K.”だ。これまで私の作品専用に作った幾多のデータ。 それを土台に、日暮の元でこの半年学び続けてきた情報処理のノウハウ、 そして独学で学んだ物をベースに作り上げた、専用統括制御プログラム! “Weapon Integrated to Nerves frameworK(中枢構造への武装統合)”、 その為に……“アルファル”と我が“妹”達の為に作った、渾身の作だ! 「有無。補助システムだが、直接お前達の“心”を書き換えはしない」 「例えるならば、何処ぞのエクササイズ用DVD……な気がするもん」 「それを言うなクララや。確かにお前達の躯には、多少負担が掛かる」 「だからこそあたし達が学んで、読み込む必要がある……ですよね?」 「その為に躯を動かす辺りとか、エクササイズとよく似てますの~♪」 そう。彼女らが“使う”と決意しなければ、決して効果は現さない構造。 起動すればそれで済む訳でもなく、学習を要するという非合理的な設定。 日暮の協力を十全に得て造ったプログラムは、敢えてそうしてあるのだ。 とは言え三姉妹達もそれで納得しているらしい。安堵の心が湧き上がる。 「所でどうだ?“レーラズ”の着心地は。動きやすさはあると思うが」 「うーん……防御力は、他の多機能性が邪魔して向上してないですの」 「でも動きやすいし、“シルフィード”との相性もバッチリだもんね」 「耐えるのでなく避ける……今回のコンセプトは、それでしたっけ?」 「そうだ!神姫ならではの身体能力を活かす、それがコンセプトだ!」 そうして私は、皆をクレイドルに寝かせた。まずは“W.I.N.K.”の実装。 そして定着が済んだら、いよいよ“アルファル”とのご対面だ。そう…… “お披露目”でなく“ご対面”だ!この意味は、間もなく分かるだろう! 「あの、所でマイスター……“アルファル”ってどんな装備なんです?」 「そう言えばボクら、設計図の断片や簡易試作品位しか見てないんだよ」 「充電が終わったら見せてやろう。今は模擬戦闘の疲れを癒しておくれ」 「わたしもドキドキですの~♪だってあの設計図、158枚一組ですし」 ──────“妖精”の降臨は、もうすぐなんだよ……? 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1225.html
翠の月を越え、天翔る者(中編) アルサスの光刃・角……そして電撃“スプライト・ボルト”のコンボと、 ボクの一撃によって、リュミエールさんは大理石の床に叩き付けられる。 鎧の所々にクラックが入り、ダメージ量が少なくない事を物語るんだよ。 でも……相手は秋葉原・サードリーグ数千名の首座に在る神姫。まだまだ 仕留めるに至らないもん。案の定、彼女はゆっくり身を起こしたんだよ。 「く……非力とは言いつつも、タイミングは的確……なかなかですね」 「ボクが貴女の様な神姫に勝つならば、真正面以外からも攻めないとね」 「なら……回り込む隙も与えない程に、攻め立てればいいのです!」 「え──────?」 そして彼女が吼えた時、壊れ掛かっていた鎧は弾け飛び……羽が舞う。 その一瞬で姿を見失ったボクは、低空・真正面から突撃してくる彼女に 対応しきれず、コライセルの斥力場を展開するのが精々だったんだよ! 「う、ぅうっ!?……しょ、衝撃が強くて……押し切られるよ!?」 「どうしました?私のスピードに着いて来られないと、一太刀ですよ!」 「右!?……ううん、後ろ……きゃうっ!?」 『クララッ!?』 鎧を脱ぎ捨て、翼と剣だけになったリュミエールさんの速度は異常で、 元々反射速度にも劣るボクは、最早完全に攪乱されつつあったんだよ。 まさに“光”の如く翔けて、“闇”の如く絶対的な力を打ち込む騎士。 ボクは、彼女の圧倒的で正統的な強さを全身に感じたんだよ……でも、 マイスターの声を聞いたボクは、咄嗟にアルサスの名を呼んだんだよ! 「う、ぐっ……立て直すんだよ、アルサスッ!!」 『Ja(救助します、掴まって下さい)』 「──────くっ!?先程のぷちが……これは、“箒”に!?」 このままやられる訳にはいかないもん。だからボクは、アルサスを特殊な ヴィークル……車輪が無く光の穂を噴き出して飛ぶ、それは“箒”……に 変えて、ボクの元へと突っ込ませたんだよ。直進性能に優れたその箒は、 機体先端の穂先でリュミエールさんを弾き飛ばし、ボクを拾いつつ舞う。 そしてそのまま、楕円軌道を描いてUターンし……突っ込むんだよッ!! 「……貴女がスピードなら、ボクもそれに追いついてみせるもん!」 「く、一体何を……ッ!う、斬撃!?軌跡が見えない……ぅくっ?!」 「ストライクワイヤー“ヘル”。高速移動中だと、この糸は見えないよ」 穂先を突っ込ませながら、ボクは両手に持った六個のワイヤーで、彼女を 絡め取りつつ幾度も切り裂くんだよ。先程の一撃程じゃないけど、着実に ダメージを与えつつ、彼女を上空に浮かび上がらせる為だもん。そして、 一瞬の隙を狙ってボクは、アルサスの姿を箒から別の姿に変えるんだよ! 「アルサス……決めるんだよ!“エクリプス・ステップ”ッ!」 『Ja(勝負は一瞬です)』 「せぁっ!!……手応えが、ないんだよ!?」 「な、成程……ワイヤーで私の自由を奪いその“鎌”で切り裂く、と」 「……く、逃げられたのかな?」 「ですが、スピードで私に敵うと……思いますかッ!!」 アルサスが箒からレーザーと実体刃を併用した“デスサイズ”に変形、 ボクがそれを握って振り抜くまでには、殆ど時間を要さなかったもん。 でも彼女は、その尋常じゃないスピードを以て間一髪で避け……ボクの 頭上で刃を構えていたんだよ。ボクは咄嗟にコライセルと鎌で受ける! 「退け凶兆!“イージス・サーキット”!……きゃうっ!?」 「防御用の魔術ですか……ですけど、衝撃自体は殺せない様ですね」 「……う、うぅ……アルサス、まだ大丈夫かな?」 『Ja(問題有りません)』 アルサスの防御機能をボクの防御用魔術で強化して凌ぐ事は出来たけど、 衝撃自体の減殺は出来ずに……今度はボクが床に叩き付けられたんだよ。 それでも全身の損耗を知らせるアラートを感じ取りながら、ボクは立つ。 だってここで負けられない理由が、大切な想いが……ボクにはあるもん。 アルサスも想いを感じ取って、一緒に立ってくれる。ここが正念場だよ! 「降参しろ、とは言いません。名誉欲で戦っているとは思いませんから」 「当然。ボクは、翠月の穿姫(ジェイダイト・ヴァルキュリア)だよ……」 「“光と闇の騎士”が、覚悟に免じて……全力で貴女を叩き潰します!」 「させないんだよ……ボクには、勝てる想いがある!“アクセプト!”」 『Ja(ロック解除。“アクセプト・フィギュア”承認します)』 「むっ……!?」 ボクは“キーワード”を叫んで、右手に持っていたコライセルを左手へと 持ち替える。そして縦に五行・横は四行……碁盤の目をイメージしつつ、 左手の中指と人差し指で空を切り、叫ぶんだよ。何故なら、この瞬間から “魔奏”コライセルの全力を使った、大魔術の執行を執り行うんだもん。 裂帛の気合を以て、全神経をそちらに持っていかないといけないんだよ! 「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前……“鬼手”よ、我が手にッ!」 「な……鎌が、鬼の様な巨大な“手”に変形して……右腕に合体!?」 「……ブルームハンガー“メギンギョルド”。力を律する、腕だよ」 「その腕で一体何を……殴り合う積もりですかッ?」 「違うんだよ……“イージス・サーキット・EX”!」 「ッ!?こ、今後は服装が……これは神道の、巫女の装束っ?」 フリーになった右腕を突き出すと、巨大な“腕”に変形したアルサスは ボクの肩口まで腕を呑み込んで、ロック。同時に、ボクの腕に刻まれた “魔導刻印”が、腕のフレーム内部に刻まれた補助刻印とリンクする。 これによって、刻印を経由してコライセルの全力を解放出来るんだよ! ……ついでに、“イージス・サーキット”の防御フィルムを変形させて 巫女装束に変じさせ、躯を覆わせるんだよ。一応、気分を出す為にね? 「さぁ、貴女の真髄は見たよ……ボクも、全力を出させてもらうもん」 「何をするか分かりませんけど、いいでしょう。受けて立ちますよ!」 ──────ただの“巫女”じゃないんだよ、これが? 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/wiki8_hihi/pages/5.html
ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログインすることで、各種変更(サイト名、トップページ、メンバー管理、サイドページ、デザイン、ページ管理、等)することができます ■ 新しいページを作りたい!! ページの下や上に「新規作成」というリンクがあるので、それをクリックしてください。 ■ 表示しているページを編集したい! ページ上の「このページを編集」というリンクや、ページ下の「編集」というリンクを押してください。 ■ ブログサイトの更新情報を自動的に載せたい!! お気に入りのブログのRSSを使っていつでも新しい情報を表示できます。詳しくはこちらをどうぞ。 ■ ニュースサイトの更新情報を自動的に載せたい!! RSSを使うと簡単に情報通になれます、詳しくはこちらをどうぞ。 ■ その他にもいろいろな機能満載!! 詳しくは、FAQ・初心者講座@wikiをみてね☆ 分からないことは? @wikiの詳しい使い方はヘルプ・FAQ・初心者講座@wikiをごらんください。メールでのお問い合わせも受け付けております。 ユーザ同士のコミュニケーションにはたすけあい掲示板をご利用ください
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1462.html
樹海の如く、業の深き竜(前編) アルマ・ロッテと勝ち上がり、残る挑戦者はクララ一人となった。私達は 持参の簡易クレイドルで充電を受ける二人を眺めつつ、思いを巡らせる。 私・槇野晶が最も憂慮しているのは、他でもないクララのバトルなのだ。 「むにゃ……マイスター、寒いからだきしめてくださいですの~……♪」 「ぅぅん、そッ!そんな所だめですマイスター……ふにゅ……んんぅっ」 「……なぁ、クララや。この二人は何を夢見ているのだ?私は不安だぞ」 「多分、マイスターにご褒美をもらってる夢なんだよ。そう解釈すべき」 淡々とクララは告げる。確かにこれは……深く考えない方がよいのかも しれん、というか考えてはならない。私の本能は、そう警鐘を鳴らす。 と……思考が脱線し掛かった所で、係員のアナウンスが聞こえてきた。 『槇野晶さん。クララの対戦相手が見つかりました、オーナー席へ~』 「出番か。クララや……リンドルムの調子はどうだ、相変わらずか?」 「前の一件で多少は自立心が芽生えたけど、まだ少し不安はあるもん」 「そうか、だが少々厳しい現実も見せてやらぬとな。頑張ってこい!」 盗難防止の為、私は三度目となる往復でもキャリアを引きずっていく。 そしてクララをゲートに降下させて、私はオーナー席に着いた。今度の フィールドは、絶海の孤島らしい。リンドルムの見せ場、なのだがな? 『クララvsシレイ、本日の重量級リーグ第10戦闘、開始します!』 「例の如く射出だね……所でマイスター、シレイってもしかして?」 「有無。“紫鈴”だ、数少ない自作派神姫の一人……気を付けろ!!」 「ご忠告痛み入るんだよ、マイスター……ボクも、勝ち上がるよ」 『3……2……1……GO!!』 『“W.I.N.G.S.”……Execution!』 ゲートが開き、クララが撃ち出されていく……その中、私は愛用の眼鏡に とあるファイルを映し出していた。それは、未だ少数派たる“自作派”の ライバルをリサーチした記録だ。中でも、シレイ……正式名称“紫鈴”は 季節柄、という訳でもないが目を引いた。理由?見れば分かるぞ、ほら。 『クルルルゥンッ!!』 「お待たせしたんだよ、リンドルム……でも、甘えてばかりじゃダメ」 『クル……!?』 「ヒャッハァー!悪い娘はいねがぁー!!極悪サンタのお通りだーッ!」 「……シレイさん、サンタ型なのになんでナマハゲなのかな?」 「趣味って奴さぁ、水や食糧じゃ締まらねぇだろ!神姫じゃよぉ!!」 リンドルムに脚を預けたクララが、サンタへと冷静なツッコミを入れる。 そう、対戦相手のシレイはツガルタイプなのだ。しかしその風体は異様。 まず彼女が乗っているレインディアバスターなのだが、機体の色が紫だ。 ……彼女は厳密には、限定版ツガルタイプの先行流出品である。武装類が 同一でも、性能は細かい所までチューンナップされているのだ……更に! 「でも“トナカイとプレゼント”まであるのに、ナマハゲは無いんだよ」 「るせぇ!口答えする悪い娘にゃお仕置きだぁッ!!リュウ、出せ!」 『クル、クルルッ!?』 「これは……リフレクター?!あの剣で撃つレーザーを、反射……!」 「ハァァァッピィィ・クリスマァァァスッ!!!」 クララの指摘通り……彼女のレインディアバスターには、前部に獣型の サポートメカ、後部には巨大な“花”型のコンテナが接続されていた。 更にオリジナルと思しき身の丈を上回る機甲剣を、彼女は抱えている。 彼女曰く、翼の生えた獣が“キリン”でコンテナが“リュウ”らしい。 そして“リュウ”に積まれているのは、六十四基の光学反射ビットだ。 シレイが手のブレードから撃つ高出力レーザーは、これで反射される! 「っ……!軌道が変化する、リンドルム。しっかり!」 『クル、クルッ!!』 「……大丈夫、君にはボクを護る力がある。お願いだよ……!」 『クルルル?……クルッ!』 ランダムな軌道を描いて降り注ぐレーザーを必死に回避しつつ、クララが リンドルムに懇願する。最初はクララに甘える事しかしなかった彼女が、 クララと自身の危機という現実に直面して、遂にその長き躯を動かした! リンドルムはクララを一度分離して、己の躯で包み込んだのだ。同時に、 竜の脚部に仕込んであった光学防御システム“ミラージュ”が起動する! 「アァン?!なんだありゃ、ビームがねじ曲がる……てめぇッ!!」 「来たよ……リンドルム、ボク諸共海に落ちて。アレをやるんだよ?」 『キュ、キュイッ!?』 「大丈夫、ボクはすぐ戻るよ……その為に、君の“尻尾”があるもん」 『キュウゥ……キュッ!!』 「なっ!?泳げもしねぇのに、血迷った……か?」 ビームを完全に防御され、猛るシレイが突撃を仕掛けてきた。だがこれは クララの思惑通りだったらしい。彼女はリンドルムに推進力をカットさせ 竜諸共海に飛び込んだのだ!一見するとそれは自殺行為に見えた、だが! 「ワイヤー装着。リンドルム……射出と同時に“フォールダウン”だよ」 『クルゥゥウ……クルァッ!!』 没したはずのクララが、その細い足で円錐状の弾丸を蹴る様にしながら、 勢いよく海上へ飛び出したのだ!無論、脚……そして弾の目標はシレイ! リンドルムの“吐息”である弾丸には、高圧コンデンサが詰まっている。 それは着弾した対象に強烈な電磁パルスを叩き込む、対電子機器用の弾。 「……な!?うあああぁぁっ!?か、躯が痺れ……畜生ッ!!?」 『電磁浮遊システムの応用か、やるなクララめ』 「ふぅ……ワイヤー巻き取っていいよ、リンドルム」 『クルゥ♪』 クララの非力さを、リンドルムの推進力兼バリアである電磁フィールドを 応用したリニア射出とこの特殊弾頭で補った、強烈無比なキック。それを 下から喰らったシレイは、躯のバランスを崩す。レインディアバスターや 支援メカにも相応のダメージを与える事が出来た……上出来な一撃だッ! “樹海龍”の尾から引き出したワイヤーブレードによって、クララの躯は 海上へ浮かび上がったリンドルムの元へ戻っていく。本番はここからだ。 「くそぉ……テメェ、よくも博士の前で!殺すッ!!」 「死なないよ?勝つのは、ボクと……大事な相棒だもん」 『クルルゥ……』 ──────冬の海でも、戦う姫の心はとっても熱いんだよ。 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1224.html
翠の月を越え、天翔る者(前編) ロッテとアルマ、二人のお姉ちゃんは苦戦しながらもセカンドへの切符を 見事に掴んだ……後はボクだけ。ボクさえ勝機をもぎ取れば、上がれる。 そんな重責を背負った戦いを控えて、つい緊張してきちゃうんだよ……。 あ、ボクの名前はクララ。“マイスター(職人)”達・最後の妹なんだよ。 「さぁクララよ。後はお前一人だ……だがな、気負う事はないのだぞ?」 「マイスター?……そうだね、今日だけがチャンスじゃないもん。でも」 今日掴めたのに、ボクの所為でお預け。これはちょっと頂けないもん。 だからこそ、信じる人の喜びを失いたくないからこそ……ボクは戦う。 そして、抱き合うんだよ。お姉ちゃん達と……マイスターと一緒にね? 「……頑張ってくるんだよ、皆。必ず、この喜びを完全にするもん!」 「クララちゃん、頑張って下さいですの♪大丈夫、きっと行けます!」 「フィールドは“宮廷”だそうです、遮蔽物に気を付けてくださいね」 三人に見送られてヴァーチャルフィールドへのゲートを降下し、意識を 虚数空間に飛ばす……うん、順調だよ。掌を見つめて、緊張……つまり 超AIのノイズを除去し、準備はOK。“宮廷”に相応しい優美な衣と 好みの帽子に全身を包んだボクは、開いたゲートを歩いていくんだよ。 『クララvsリュミエール、本日のサードリーグ第20戦闘、開始します!』 「リュミエール……フランス語で“光”。貴女の話はそこそこ有名だよ」 「その通り。光の様に疾く、敵を倒す騎士たる神姫……それが私です」 ボクが“宮廷”を思わせる室内の中央まで来た時、柱の影からその神姫は 出てきたんだよ。サイフォスタイプだけど、その鎧は軽装・重装の折衷。 そのペイントも白黒が入り交じっていて、更にその背には……大きな翼。 何処かの鰻を思い浮かべるその異形と共に目を引くのは、漆黒の両手剣。 それがここ暫く、サードリーグの首座にいる“光と闇の騎士”なんだよ。 「……貴女の話も聞いています。不可思議な異能を扱うとか?」 「ううん、理論と超然に基づいて行われるメソッドだよ……さぁ」 「ええ。語り合うのは、決した後でも出来ましょう……行きます!」 素体も白黒……より厳密には、白銀の髪と漆黒の瞳……に彩られた彼女は 異名に違わず、脚部装甲に仕込んだブースターで急接近してきたんだよ! それだけなら普通だった……けど、ボクは見逃さなかったよ。彼女の剣が 陽炎の様に揺らめいて、周囲の光を吸収していく光景を。これは……!? 慌ててボクは腰のロッドを抜き光の刃を形成、その一撃を受けるんだよ。 「く……コライセルッ!う、うぅ……!外見の容積より、重いんだよ」 「……理論に基づいた推測で早速見抜きましたか。この“剣”を?」 「“光”は、機動性……“闇”は、重力操作にも似たエネルギー制御」 「御明察。ですが、普通の犬型より非力な貴女……どう出ますか?」 即ち、莫大なエネルギーを凝集・解放させる事でその鋭さを増す機械の 魔剣……その能力が彼女のスピードと統合される事で、凄まじい威力を 発揮しているんだよ。対するボクは本当の魔剣だけど、彼女の言う通り 異能による非力な存在。このまま鍔迫り合いをするのは不利なんだよ! 「生憎だけど、ボクは“魔女”だよ……“ヴァニッシュ・アクティブ”」 「──────ッ!?く、ぁぁ!……目が、目がッ!?」 「だから斬り結ぶのは専門じゃないんだよ……アルサス、出ておいで」 『Ja(了解しました)』 『“W.I.N.G.S.”……Execution!』 「……ッ、距離を取られたみたいですね……」 だから、ボクは目眩ましの閃光魔術を使用して彼女を怯ませて、その間に “レーラズ”の装備、“アルファル”の招喚等を行ったんだよ。そして、 “コライセル”を伸ばし構えて……先端にレーザー光を編み出すんだよ! それは反撃の狼煙にして、出方を伺う為の技だもん。でも、威力は上々。 「貴女の実力、見せてほしいんだよ。“スターライト・ブレイカー”!」 「……いいでしょう。小手調べの為とは言え、私にレーザーですか?」 「避けない?……剣が、また揺らめいてエネルギーを……まさか!」 「そのまさかです。この程度なら、避けるまでも……無いッ!!」 だけど真正面から撃ったそれは、リュミエールさんには十分対応できた。 つまり『重力制御にも似た』エネルギー集積によって、レーザーの圧力を 無理矢理ねじ曲げて、剣で閃光を弾き飛ばすという荒技だったんだよ!! ……でもボクだって手を抜いて撃った訳じゃないし、他にも手はあるよ。 「……流石だよ。でも貴女に“大振りをさせた”もん……アルサス!」 『Ja(突貫します)』 「ッ!?しま、った!ぷちの騎士が……く、ぁぁぅっ!?」 元々先程の砲撃は小手調べ。本当は、既に迂回して接近した人型形態の アルサスを突撃させるのが、狙いだったんだよ。その狙いは当たって、 逆手に構えた双振りのレーザー・ダガー“フォトン・レイヤード”が、 十字に彼女の鎧を切り裂く。ここが、攻め込むチャンスなんだもんっ! 「アルサス、そのまま連撃を叩き込んで。ボクが達するまでに」 『Ja(問題有りません)』 「ぐあうっ!は、白熱した角!?……ですが、翼を持つ私に……」 『Nein(逃がしません)』 「な──────う、あぁあああっ!?」 ボクの意を受けたアルサスは、頭部の角“メタル・ストライド”で彼女を 浮かせ、そのまま両肩のシャッターを開いたんだよ。ここには対ビーム用 防御装置があるんだけど……その出力を反転させれば、強力なスパークで 敵を砕く積極防御装置にも出来るんだよ!その電撃を以て、騎士は完全に 足止めされた……ボク自身が一撃を撃ち込むとしたら、ここなんだよッ! コライセルから再度光刃を産み出したボクは、跳躍してそれを叩き込む。 「非力なボクが斬るチャンスは、そう多くないもんね……せぁっ!」 「きゃううっ!!?」 「──手応え、有りっ」 ──────でもこれは序の口。勝つには、まだ遠いんだよ。 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2237.html
ウサギのナミダ・番外編 少女と神姫と初恋と その5 ◆ オルフェは、目の前にいる神姫たちの態度を奇妙だと思った。 彼女の一番の友人であるパティは、真面目な表情ながらもくつろいだ様子で、何事か話している。 話しかけられている黒いバニーガール型の神姫は、オルフェのデータベースにないタイプだ。おそらくオリジナルなのだろう。 彼女は、先ほどの遠野という人物の神姫だ。 しかし、マスターの態度とは正反対で、やたらと恐縮した様子で、ちらちらとこちらを見ている。 なのに、パティが下へも置かない態度なのも不可解だった。 もう一人はイーダ・タイプで、やたらとくつろいでいて態度も大きい。 ここはファミレスのテーブルの上。それぞれのマスターたちがテーブルを囲んでいる。 「作戦会議はマスターに任せて、神姫同士親睦を深めましょ」 と言ったのは、ミスティと名乗るイーダ・タイプだった。 それでこのように車座になって話しているのだが、見た目の印象とマスターの印象と、現在の態度が、何ともちぐはぐに思えた。 オルフェは不信の目を向けながら、尋ねた。 「あの……」 「なに?」 「本当に、『玉虫色のエスパディア』を倒す方法なんて、あるんでしょうか?」 「ああ。タカキがそう言うんだから、あるんでしょ」 あっけらかん答えたのはミスティである。 仏頂面で苦言を呈したあの男は、別のマスターの神姫からこうも信頼されているのか。 それにしても、その当人の神姫はまったく頼りなく見える。 ミスティとは間逆、オルフェとの顔合わせに恐縮しきっている様子だ。 彼女の方が武装神姫としては先輩のはずなのに。 オルフェの視線に気づいたのか、ミスティが彼女をつついた。 「ほら、あなたも何か言いなさいよ、ティア」 「あ……その……マスターは、できないことは言わない人ですから……」 弱々しげに微笑む黒いウサギを見て、オルフェは驚いた。 ティアと言う名のバニーガール型の神姫。 つい最近、マスターが話しているのを聞いた。 八重樫さんと、マスターのお姉さんが絶賛するという、高機動地上型のオリジナル神姫。 「ティアって……それじゃあ、あなたが、あの『ハイスピードバニー』なんですか!?」 「はい」 ティアはなぜか、困った顔をして頷いた。 ◆ 「あなたが『ハイスピードバニー』のマスター!? あの、運命さえ覆したっていう……」 「誰だ、そんなこと言ってるのは」 安藤の言葉に、遠野は腕組みして渋い顔になった。 機嫌の悪さが増しているような気がする。 美緒は身を縮めざるをえない。 安藤にそう吹き込んだのは彼女なのだ。 向かいに座る遠野の隣にいる菜々子が、吹き出して肩を震わせている。 笑い事じゃないんですけど、と美緒は菜々子をそっと睨んだ。 四人のボックス席には、美緒、安藤、遠野、菜々子が座っている。 もう一つ、隣のボックス席を残りの四人で占拠していた。 遠野の背中側から振り向いて、大城と涼子が話を聞いていた。 遠野は小さく咳払いして、本題を切り出した。 「……俺の策は『玉虫色のエスパディア』との勝率を上げるだけで、必勝の策じゃない。それでいいなら話すが……どうする?」 「お願いします」 安藤は即答した。 いまのままでは、確実に負けなのだ。八重樫を本当に救うなら、蜂須との対決に勝たなくてはならない。 彼はこの対戦に勝つためなら、どんなことでもするつもりだった。すでに覚悟を決めていた。 それに、あの姉が心酔する、八重樫たちが尊敬する、ハイスピードバニーのマスターの策なのだ。ほかの誰の策よりも有効だと信じられた。 「そうか。じゃあ話そう。 さっきから言ってるとおり、君とヤツとでは実力差がありすぎる。 初心者がベテランに勝とうとするなら……奇襲による短期決戦、手数で圧倒……ってところだろうな」 「セオリーね」 菜々子が頷いた。 実力差のある相手に対し、長期戦はあり得ない。 ベテランの方が戦い方の引き出しが多いので、長期戦になるほど対応できない初心者の方が不利になる。 奇襲で相手が対応できないところを一気に叩く。それは戦力差のある敵と戦うときの基本中の基本である。 遠野は『玉虫色のエスパディア』に対する策を話した。 安藤はそれを真剣に聞き、その策で一週間後の土曜日に戦うと約束した。 遠野は頷くと、さらに細かな指示を出した。 「とりあえず、今日から君らは、バトル当日までノーザンには行くな」 「え?」 「練習するところを見られて、どんな策か悟られるわけにはいかないだろう。 だけど、そうなると、別の練習場所が必要だな……」 「『ポーラスター』でいいんじゃない? わたしが話を通すわ」 菜々子はそう言って、遠野に頷いて見せた。 『ポーラスター』は、『エトランゼ』久住菜々子が本来ホームグランドとしているゲームセンターである。 そこでようやく、遠野は微笑む。 「あそこなら問題ない。よろしく頼むよ」 菜々子がにっこり笑って承諾した。 その二人の姿を見て、美緒はあまりの憧れと眩しさに、頭がクラクラしてくる。 そんな美緒には気づかず、遠野は背後のシスターズにも声をかける。 「君たちも、この一週間は『ポーラスター』に通って、安藤くんの練習を手助けしてくれないか」 「もちろんです!」 「言うまでもなく」 「手伝うよ~!」 と、彼女たちは二つ返事で請け負った。 安藤は頭を下げた。 「遠野さん……ありがとうございます」 「……別に、君のためじゃない」 「え?」 「君を助ける義理はないが、八重樫さんは別だ」 その言葉に、美緒は思わず顔を上げた。 「八重樫さんには……ティアを助けてもらっているしな。井山との戦いでは、ティアのために真っ先に叫んでくれた。 その恩人があんなヤツに弄ばれようとしてるのに、黙っているわけにはいかないだろう」 遠野の視線はいつもよりも優しく感じられた。 テーブルの上を見れば、ティアがこちらを見上げ、やはり優しげに微笑んでいる。 こんなに誇らしいことがあるだろうか。 尊敬する神姫マスターに、そんな風に思われていたなんて。 胸が詰まる。 「ありがとう、ございます……」 美緒は深くお辞儀をした。 きっと安藤とオルフェは勝てるに違いない。 そのために、わたしにできることを精一杯やろう。 そう誓う。 そして気づく。 その想いは、かつて菜々子が遠野のために誓ったものと同じだ、ということに。 「礼は、勝ってからにしてくれ」 顔を上げると、遠野は居心地悪そうに明後日の方向を向いていた。 その隣で、菜々子はくすくすと笑っている。 ◆ 「やっぱり遠野くんは優しいね」 「俺が?」 「そうよ。なんだかんだ言って、安藤くんを助けてあげるじゃない」 ファミレスからの帰り道。 陸戦トリオだけになったところで、菜々子はそんなことを言った。 蜂須の言葉に、遠野は怒り、安藤を助けて美緒を守ろうとしている。 しかし、遠野は首を振った。 「確かに、八重樫さんのために彼の手助けをするのは嘘じゃない。だけど、理由はもう一つある」 「え?」 「……そろそろ、『三強』の権威を失墜させておく必要がある。今回はいいチャンスだ」 予想していなかった遠野の言葉に、大城も驚いた。 「三強の権威を失墜って……なんだそれ」 「やつらは言ってみれば井の中の蛙だ。ノーザンというゲーセンの中だけで強いことに満足してしまっている。 しかも、それを傘にきてやりたい放題。『ノーザンクロス』での対戦環境は悪くなる一方だ。 これではノーザンのバトルロンドのレベルが上がるはずがない。 だから、俺たちが動きやすい環境にするためにも、もう一度、三強を叩きのめして、やつらの評判を地に落とす必要がある」 遠野はあの『ポーラスター』を思い出す。 あのゲーセンには、あの時以来たびたび行っているが、行くほどに対戦環境が充実していることに羨望を抱くのだ。 菜々子は顎に手を当てて、考えながら言う。 「なるほど……三強はわたしとミスティが一度叩きのめした。 大城くんたちが、三強を下して、ランキングバトルで一位を取った。 三強の威信が揺らいでいるところに、安藤くんを勝たせることで、さらに大きな揺さぶりをかけるわけね」 「そうだ」 遠野は頷いた。 だが、大城はなおも首を傾げている。 「だけどよ……そううまくいくもんか? 安藤は初心者で、玉虫色はノーザンじゃまだまだ強い方だぜ?」 「うまくいかせるんだ。そのための策だ。 そこで大城……君にもやってもらいたいことがある」 「へ……俺?」 不意に振り向いた遠野の視線に、大城は大いに戸惑った。 ◆ 翌日から、LAシスターズと安藤の姿が、行きつけのゲームセンター『ノーザンクロス』から消えた。 学校でも武装神姫の話はろくにしないし、放課後はそそくさと帰ってしまう。 何か企んでいることは確実だが、蜂須は気にしていなかった。 「どうせ悪あがきだろ。それとも、俺に恐れをなして、逃げ出したのかもな! あーっはっはっは!」 蜂須の高笑いを、大城は一人、じっと聞いていなくてはならなかった。 正直ムカつく。 今すぐにでも因縁つけて、バトロンでも喧嘩でもふっかけてやりたい。 LAシスターズも菜々子もいないことが、大城の不機嫌に拍車をかけている。 だが、ここはぐっと我慢しなくてはいけない。 彼が『ノーザンクロス』で一人くすぶっているのには訳があるのだ。 蜂須のチーム『レインボー・ブレイカーズ』の動向を探るためである。 これは遠野の指示だった。 玉虫色に勝つためには、どうしても連中を見張って動向を見守る必要がある、と遠野は言った。 その役目には、大城が一番適任なのだという。 美緒のピンチでもあるし、そもそも蜂須はいけすかないし、遠野の指示でもあるので、渋々引き受けた。 だが、拍子抜けするほど何もない。 連中は、至っていつも通り、毎日ゲーセンにやってきては、つるんでくだらない話をしているだけだ。 バトルもするが、週末に向けて特別な練習をしているわけではない。 そんないつも通りの様子を遠野に携帯端末で報告する。 本当にこの程度の報告で、何か役に立っているのだろうか。 疑問を一度、遠野にぶつけたところ、とても役に立っていると感謝された。 大城の疑問は深まるばかりだ。 彼が首をひねっているうちに、週末の土曜日はやってきた。 ◆ バトルの時間は、土曜日の十一時と指定されていた。 壁際のいつもの位置で、遠野と大城はバトルが始まるのを待っている。 レインボー・ブレイカーズの連中は、先に来て筐体を陣取っていた。 メンバー同士で軽く練習しているが、『玉虫色のエスパディア』ことクインビーの調子は悪くなさそうに見える。 大城は大丈夫なのか、と遠野を見るが、彼はいつもながら表情が読めない。 鋭い視線でレインボー・ブレイカーズの動向を見ているばかりだ。 玉虫色のマスター・蜂須は、 「安藤はまだかよ。オレが怖くて逃げ出したんじゃねーだろーな?」 と言って笑う。 大城は歯噛みしていたようだが、遠野に気にした様子はなかった。 むしろティアの不機嫌そうな表情に、虎実は首を傾げる。 いつも穏やかな彼女がそんな表情をするのは珍しい。 「なにむくれてんだ、ティア?」 「……この試合のせいで、朝のお散歩がなくなりました」 近所の公園への散歩は、遠野とティアの週末の日課だったはずだ。 虎実は思わず吹き出しそうになり、口を押さえた。 むう、と頬を膨らませて睨むティアもまた珍しい。 十時五十分、ゲームセンターの自動ドアが開いた。 「来たぞ!」 誰かの叫ぶ声。 安藤が先頭で、LAシスターズを引き連れて入ってきた。 遠野は顔を上げた。 忌々しげな顔をした蜂須の向こう、安藤の顔が見える。 一週間前、この場所で遠野に頭を下げに来たときとは、見違える表情だ。 眼光は鋭く、緊張した表情だが、自信に満ちあふれている。 やるべきことをすべてやり尽くした者の顔だ。 安藤は、筐体を挟んで、蜂須と向かい合う。 「おせーぞ、安藤」 「時間はまだ一〇分前だ。それでもお前がはじめるというなら、はじめよう」 「けっ……逃げ出しておけばいいものを……めんどくせえ。さっさとはじめようぜ」 二人は筐体に座ると、神姫のセッティングを開始した。 ◆ 一番最後に入ってきた久住菜々子は、安藤の後ろから離れ、定位置である遠野の隣に立つ。 すかさず遠野が尋ねた。 「仕上がりは?」 「上々ね」 わかってるくせに、と付け加えて、菜々子は苦笑した。 遠野はギャラリーが集まっている筐体の方を見る。 比較的空いている土曜の午前中にもかかわらず、この勝負には多くの観客が集まりっていた。 三強のエスパディア・タイプと、新型のアルトレーネ使いのルーキーが対決する一戦。 人気のLAシスターズのリーダー・八重樫美緒のチーム移籍がかかっていると、レインボー・ブレイカーズのメンバーたちが、この一週間、吹聴して回ったのだ。 だから、注目度の高い試合となっているのだった。 そんなギャラリーの隙間から、対戦者たちの顔がよく見える。 「顔つきだけなら圧勝だが」 遠野のつぶやきにつられ、大城もそちらを見た。 安藤の顔は緊張していた。だが、固くなってはいない。神姫のセッティング作業も落ち着いたものだ。バトルを前に、いい緊張を保っているようだ。 対して、蜂須は憎々しげな顔を、だらりと緩めるところだった。 美緒をなめ回すように見つめている。すでに、バトルに勝ったあとのことで、頭はいっぱいなのだろう。 美緒はやはりうつむきながら蜂須の視線に耐えていたが、先週ほどの弱々しさはなかった。 この一週間の特訓で、安藤との絆も、シスターズ同士の絆も、深まったのに違いない。 だが、大城はやはりさっぱりわからなかった。 彼だけが蚊帳の外で、安藤の練習を見ていないのだ。 「なあ、オルフェはどうやって玉虫色に勝つって言うんだ?」 「見ていれば、すぐにわかる。そんなことより……君たちも準備しておいてくれ」 「は?」 頭の上にクエスチョンマークを浮かべている大城に、遠野はこともなげに言った。 「安藤が負けたら、バトルロンドなら久住さんが、喧嘩なら大城が、玉虫色をぶっとばすんだろ?」 「おい……そりゃずりーだろ……そもそも、そうするのに意味がないって言ったのはお前だろが」 「保険だ、保険。そうでもなきゃ、こんな危険な賭けに、俺の策で戦わせられるものか」 大城と菜々子は顔を見合わせて、同時に肩をすくめて苦笑した。 それでも二人は、安藤の勝利を疑わない。 そう、自分たちは万が一の保険にすぎないのだ。 ◆ アクセスポッドに手をかけ、入り込もうとする自らの神姫を、安藤は呼び止めた。 「……オルフェ」 「はい、マスター」 「……こういうときは、何かお前に声をかけるべきなのかな」 この一週間は、スパルタ訓練の日々だった。 遠野から送られてくる緻密な練習スケジュールは、はじめて見たときにはちょっと気が遠くなった。 その指示に従い、LAシスターズとエトランゼを相手に、バトルロンドの基礎と、今回の作戦を、文字通りたたき込まれた。 神姫と向き合い、ひたすらにバトルした一週間。 正直言って、きつかった。半端じゃなかった。 しかし、つらいだけではなかった。 バトルロンドの奥深さを知り、自分の神姫との信頼を深めることは、とても楽しいことだった。 その努力の結果が、もうすぐ出ようとしている。 オルフェは安藤を見つめて、言った。 「お願いします。マスターの想いを聞かせてください」 「バトルが始まれば、もうお前だけが頼りだ……俺の手は及ばない……だから、頼む、勝ってくれ」 「わかりました。勝ちます。……だから、マスターはわたしが勝つと信じてください」 「ああ、信じる。信じてる、オルフェ」 「はい!」 にっこりと笑いかけたあと、オルフェはアクセスポッドに収まった。 素直さとまっすぐさ、ポジティブな姿勢。オルフェは決して状況を悲観しない。あきらめない。 ならば、俺もオルフェを信じよう。 安藤は気持ちを奮い立たせる。 前を向く。 強敵と向かい合う。 蜂須は、いつものようにいやらしい笑いを顔に貼り付かせていた。 「小細工の準備は終わったか?」 「小細工なんてしない。正々堂々戦う。そっちこそ卑怯な真似とかしないだろうな?」 「誰に口利いてんだ、てめえ。ノーマル装備でも、てめえのヘタレ神姫ごとき、楽勝だ。八重樫は俺たちのもんだぜ」 「まだ決まった訳じゃない。それに、八重樫は物じゃない」 「けっ、ほざけ……さっさとはじめようぜ」 「……わかった。はじめよう」 二人は同時にスタートボタンを押した。 観戦用大型ディスプレイに、このバトルが映し出される。 対戦カードが立体文字で表示される。 「オルフェ VS クインビー」 ギャラリーからひときわ高い歓声が上がった。 美緒は、祈るように、胸の前で手を組んだ。 シスターズの三人は、はらはらとした表情で、観戦用ディスプレイを見上げている。 様々な思いが交錯する中、運命のバトルは幕を開けた。 続く> Topに戻る>
https://w.atwiki.jp/busou_bm/pages/81.html
敵神姫装備 敵神姫装備(LOVE20後) 敵神姫装備(公式シングル) 敵神姫装備(公式DLC追加) Fバトル予選他 大会 1戦目 2戦目 3戦目 パートナー タッグマッチG1 柴田勝 三毛屋ベンガル 赤橋瞳子 柏葉剣 プルミエ コモモ ハヤテ ルーデル ピコピコハンマーFB アルファ・ピストルカットラスヘッドセンサーユニコーンFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツ トンファースティレット銀のフォーク鉄耳装KT36C1キャットテイル 銀のナイフシュラム・RGランチャー手甲・拳狼+腕甲・万武胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武KT36D1ドッグテイル BKピストルシルバーストーンZel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクターZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel ドラムマガジン 柿崎静馬 山中美幸 足利崇文 ナギ ライラ 紅葉 トンファースティレットブーメランプリンセスクラウン脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル 十手アルヴォPDW9ジークフリートヘッドセンサーユニコーンガントレット白LGパピオンロントラシューズパーツFL012ガードシールド カットラスP・A・R ショットガン烈拳甲+衛袖翼の髪飾りレザーアーマー烈拳甲+衛袖レザーブーツ黒レザーアーマーショルダー タッグマッチG2 シルバー・クレイ 軍曹 春夏冬 ダリル・ブレナン マリー 三等兵 あきな ドロシー 銀のナイフOS-36 AカービンExトゥインクルバトンヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガードFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスLSHアームレット フルストゥ・グフロートゥZel ガトリングキャノンシルバーストーンZel グルーヴドメットZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel アームプロテクター エアロヴァジュラアイゼンイーゲル黒吠莱壱式ヘッドセンサーユニコーンレイディアントアーマー黒FL016LガントレットLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット ダブルレイブレードシルバーストーンココレット頭甲・咆皇+GC手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル 犬童太 猪苗代孝実 双蜂 ハナ ふゆなぎ ベル A・ホーク飛苦無"蓮華草"手甲・拳狼+腕甲・万武頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル M49ショットガン黒Zel ガトリングキャノンシルバーストーンZel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel HSフットユニット日輪光背Zel ドラムマガジン くろがねのドリルジャマダハル鉄耳装+GC争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴KT36C1キャットテイル タッグマッチG3 鍋島樹里 チョコレッタ・G ケンプ 立花茂 みおん アンネ 黒姫 銀千代 セブンエッジ九鉤刀M8ダブルライトセイバー鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴+GC M8ダブルライトセイバーMSR22スナイパーM49ショットガン黒サーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"OSA111 Aスポイラー ビーハイヴ+msカッツバルゲル手榴弾Zel Gメット+ゴーグルZel Cプロテクターガントレット白+BKZel サイプロテクターZel HSフットユニットターボファンウイングZel ドラムマガジン リコーダー吠莱壱式手榴弾頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル黒ぶちメガネ 南部蒼太 豪徳寺みか 給料シーフ フレンダー まりぃ シルファ 偃月刀アイゼンイーゲル黒吠莱壱式忍装束"紫苑"淑女の手袋黒忍脚絆"紫鳳"忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" ミストルテインMSR22スナイパーZel L・R/Sライフル鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖+GC天舞靴フローラルシールドピンク フォールディングナイフM49ショットガン黒ジャマダハルサーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"レザーブーツ赤2mmSRC SPEAR タッグマッチG4 真田有希那 偉吹玲人 嶋渓フミカ 得川義文 キリカゼ まお エイル 葛葉 セブンエッジMSR22スナイパーミストルテインOSY010 AガードMU"ジェリーmk2"OSYアームガード 研爪吠莱壱式鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴+GCKT36C1キャットテイル M8ダブルライトセイバーMSR22スナイパー棘輪ヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット ジャマダハルスーパーシルバーストーンMSR22スナイパー面隠し"闇狐"忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍脚絆"紫鳳"忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" 練馬大将軍 痴豚 ドグラ・モゲラ ミュー ミランダ 菊花 ミストルテインジャマダハルMSR22スナイパーエンジェルリングFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスディコ・シールドLSHアームレット ミストルテインカッツバルゲルMSR22スナイパーOSY010 ClクーラーOSY010 Aガード2mmSRCEXPLODイヤリング(バブル)銀ぶちメガネ 九鉤刀M49ショットガン黒M8ダブルライトセイバー忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍脚絆"紫鳳"しましまテイル忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" タッグマッチG5 山中日向 赤城春菜 兜茂 武本哲 葵 麗音 ユリコ チェリー ジークフリート+ms三七式一号二粍機関砲+SKトゥインクルバトン+msサーリットカウル+GCOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"+GCレザーブーツ白+BKOSA111 RSフレーム+GCフローラルシールド黒+BKヂェリカン Oil+GCギフトリボン赤+BKイヤリング(スノー)+BK エアロヴァジュラ+msLC5レーザーライフルM49ショットガン銀+SKフレイアヘルメヴァイスブレストヴァイスカフス+GCヴァイスガーターニーベルング+GCヴァイスチョーカー+GCヴァイスシュルター+GC ダブルブレード鋼+msカッツバルゲル+SKOS-35 AライフルEx+SKサーリットカウル+GCOSA111 Cカナードレイディアントリスト黒+BKMU"バンチョーmk3"+GCOSA111 RSフレーム+GCヂェリカン Coolant+GC ダブルブレード鋼+ms三七式一号二粍機関砲+SKOS-36 AカービンマルチセンサーゴーグルZel Cプロテクター+GCZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクター+GCZel HSフットユニット+GCZel F.A MユニットZel アームプロテクター+GC 笠嶋京花 音黒野美子 麻呂 あざみ クロミ 雛鶴 アングルブレードM49ショットガン黒+SK忍者刀"風花"FL017アリエーニFL017スペクトルガード+GC"カローヴァ"レッグパーツヴイードラシューズパーツ+GCFL017リア+クリウーフイヤリング(ハート) アイアングローブOS-35 AライフルEx+SKダブルブレード鋼+msコンみみ+GC忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" ビームジッテエレキベース+FNアルヴォPDW9+SKプリンセスクラウン+BKOSY010 Clクーラー+GCOSY010 Aガード+GCMU"ジェリーmk2"OSYアームガード+GCイヤリング(スター) タッグマッチ狙撃スター1 柏葉剣 赤橋瞳子 犬童太 足利崇文 ルーデル ハヤテ ハナ 紅葉 BKピストルシルバーストーンZel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクターZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel ドラムマガジン 飛苦無"蓮華草"シュラム・RGランチャープチマスィーンズ[DOG]頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル アルヴォPDW9飛苦無"蓮華草"シュラム・RGランチャー頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル P・A・R ショットガンシルバーストーンプチマスィーンズ[CAT]レザーアーマーレザーパンツレザーブーツ黒レザーアーマーショルダー 山中美幸 シルバー・クレイ 軍曹 ライラ マリー 三等兵 P・A・R ショットガン三七式一号二粍機関砲飛苦無"蓮華草"ヘッドセンサーユニコーンガントレット白LGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスFL012ガードシールドLSHアームレット シルバーストーンOS-36 AカービンExココレットヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガードFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスLSHアームレット 手榴弾Zel ガトリングキャノンBKピストルZel グルーヴドメットZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel F.A MユニットZel アームプロテクター タッグマッチ狙撃スター2 ダリル・ブレナン 春夏冬 立花茂 南部蒼太 ドロシー あきな 銀千代 フレンダー Zel ガトリングキャノンシルバーストーンココレット頭甲・咆皇+GC手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル M49ショットガン黒アイゼンイーゲル黒吠莱壱式ヘッドセンサーユニコーンレイディアントアーマー黒FL016LガントレットLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット Zel ガトリングキャノン吠莱壱式手榴弾頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイルPRS・FATEシールド黒ぶちメガネ Zel L・R/Sライフルアイゼンイーゲル黒吠莱壱式忍装束"紫苑"淑女の手袋黒忍脚絆"紫鳳"忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" 猪苗代孝実 チョコレッタ・G 豪徳寺みか ふゆなぎ アンネ まりぃ M49ショットガン黒Zel ガトリングキャノンシルバーストーンZel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel HSフットユニット日輪光背Zel ドラムマガジン ビーハイヴ+msMSR22スナイパーM49ショットガン黒サーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"OSA111 Aスポイラー アイゼンイーゲル黒MSR22スナイパーZel L・R/Sライフル鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖+GC天舞靴フローラルシールドピンク タッグマッチ狙撃スター3 ケンプ 真田有希那 痴豚 練馬大将軍 黒姫 キリカゼ ミランダ ミュー ビーハイヴ+msシュラム・RGランチャー手榴弾Zel Gメット+ゴーグルZel Cプロテクターガントレット白+BKZel サイプロテクターZel HSフットユニットターボファンウイングZel ドラムマガジン ジャマダハルMSR22スナイパーカッツバルゲルOSY010 AガードMU"ジェリーmk2"OSYアームガード スーパーシルバーストーンカッツバルゲルMSR22スナイパーOSY010 ClクーラーOSY010 Aガード2mmSRCEXPLODイヤリング(バブル)銀ぶちメガネ ジャマダハルM49ショットガン黒+CRMSR22スナイパーエンジェルリングFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスディコ・シールドLSHアームレット 給料シーフ 得川義文 嶋渓フミカ シルファ 葛葉 エイル スーパーシルバーストーンM49ショットガン黒ジャマダハルサーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"レザーブーツ赤2mmSRC SPEAR ジャマダハルスーパーシルバーストーンMSR22スナイパー面隠し"闇狐"忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" カッツバルゲルLC3レーザーライフル棘輪ヘッドセンサーユニコーンFL016Lガントレット+GCLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット タッグマッチ狙撃スター4 練馬大将軍 ドグラ・モゲラ 赤城春菜 山中日向 ミュー 菊花 麗音 葵 アイゼンイーゲル黒ジャマダハルMSR22スナイパーエンジェルリングFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスディコ・シールドLSHアームレット カッツバルゲルM49ショットガン黒アイゼンイーゲル黒コンみみ忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" MSR22スナイパー棘輪カッツバルゲルフレイアヘルメヴァイスカフス白き翼ヴァイスチョーカーヴァイスシュルター MSR22スナイパーアイゼンイーゲル黒カッツバルゲルサーリットカウルOSA111 Cカナードレザーブーツ白OSA111 RSフレームフローラルシールド黒ヂェリカン Oilギフトリボン赤イヤリング(スノー) 痴豚 笠嶋京花 武本哲 ミランダ あざみ チェリー 棘輪ビーハイヴ+msMSR22スナイパーOSY010 Clクーラー2mmSRCEXPLODイヤリング(バブル)銀ぶちメガネ ジャマダハルOS-35 AライフルEx棘輪FL017スペクトルガードヴイードラシューズパーツイヤリング(ハート) ジャマダハルMSR22スナイパーM49ショットガン黒+CRマルチセンサーゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクター+GCZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel アームプロテクター タッグマッチ狙撃スター5 音黒野美子 麻呂 ういろー 山県みちる クロミ 雛鶴 ナナ 薫 ビーハイヴ+CGM49ショットガン黒+CR手榴弾+msコンみみ忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" カッツバルゲル+SK手榴弾+CROS-36 AカービンOSY010 ClクーラーOSY010 AガードMU"ジェリーmk2"OSYアームガードイヤリング(スター) GEモデルRG8レールガンアルヴォLP4ハンドガンヘルゲートブラスターまるみみ争上衣+GC天舞靴+GCレザーアーマーショルダー モデルPHCヴズルイフフルストゥ・クレインアルヴォLP4ハンドガンフレイアヘルメヴァイスブレストヴァイスカフスヴァイスグリーブニーベルングフローラルシールドピンクヴァイスチョーカーヴァイスシュルターギフトリボン白 兜茂 埴輪怜太 陰陽熊 ユリコ クラリス ファム シュトルムウントドラングP・A・R ショットガン+SK手榴弾+msサーリットカウルOSA111 Cカナードレイディアントリスト黒MU"バンチョーmk3"+GC鋼の翼ヂェリカン Coolant GEモデルRG8レールガンP・A・R ショットガン+SKアイゼンイーゲル黒+CGエルダヘルメ/Cシュバルツブレストシュバルツカフスソックス黒ローファー黒ノインテータークロイツクロスシュバルツシュルター ビーハイヴ+CGGEモデルRG8レールガン-9サブマシンガンシュバルツブレストシュバルツカフスシュバルツグリーブノインテーターシュバルツシュルタークロイツクロス タッグマッチピットブル1 柴田勝 三毛屋ベンガル 足利崇文 山中美幸 プルミエ コモモ 紅葉 ライラ ピコピコハンマー銀のスプーンカットラスヘッドセンサーユニコーンFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラス 防壁エアロヴァジュラフォールディングナイフ鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴KT36C1キャットテイル フォールディングナイフエアロヴァジュラ偃月刀翼の髪飾り争上衣レザーパンツKT36C1キャットテイル フォールディングナイフ偃月刀銀のスプーンヘッドセンサーユニコーン+GCFL016チェストガードFL016LガントレットLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスFL012ガードシールドLSHアームレット 柿崎静馬 赤橋瞳子 シルバー・クレイ ナギ ハヤテ マリー フルストゥ・グフロートゥ"シェルブレイク"PBダブルレイブレード頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル エアロヴァジュラフォールディングナイフ"シェルブレイク"PB頭甲・咆皇+GC胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル フォールディングナイフ偃月刀防壁ヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガードFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスディコ・シールドLSHアームレット タッグマッチピットブル2 犬童太 ダリル・ブレナン 鍋島樹里 春夏冬 ハナ ドロシー みおん あきな A・ホークくろがねのドリルリコーダー頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル ダブルレイブレード"シェルブレイク"PBフルストゥ・グフロートゥ頭甲・咆皇+GC手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル セブンエッジ九鉤刀M8ダブルライトセイバー鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴+GC エアロヴァジュラフォールディングナイフ偃月刀ヘッドセンサーユニコーンレイディアントアーマー黒FL016LガントレットLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット 軍曹 双蜂 南部蒼太 三等兵 ベル フレンダー フルストゥ・グフロートゥ"シェルブレイク"PB+msダブルレイブレードZel グルーヴドメットZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel アームプロテクター くろがねのドリル"シェルブレイク"PB鉄耳装+GC争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴KT36C1キャットテイル 偃月刀ミストルテインダブルレイブレード忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" タッグマッチピットブル3 立花茂 給料シーフ 偉吹玲人 真田有希那 銀千代 シルファ まお キリカゼ リコーダー十手バルムンク頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイルPRS・FATEシールド黒ぶちメガネ フォールディングナイフミストルテインサーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"レザーブーツ赤2mmSRC SPEAR 旋牙くろがねのドリル鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴+GCKT36C1キャットテイル M4ライトセイバーセブンエッジミストルテインOSY010 AガードMU"ジェリーmk2"OSYアームガード 豪徳寺みか 練馬大将軍 得川義文 まりぃ ミュー 葛葉 ミストルテインセブンエッジフルストゥ・グフロートゥ鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖+GC天舞靴フローラルシールドピンク M4ライトセイバーミストルテイン忍者鎌"散梅"エンジェルリングFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスディコ・シールドLSHアームレット M4ライトセイバーセブンエッジM8ダブルライトセイバー面隠し"闇狐"忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍脚絆"紫鳳"グラスパピヨン忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" タッグマッチピットブル4 痴豚 ドグラ・モゲラ 赤城春菜 山中日向 ミランダ 菊花 麗音 葵 ミストルテイン防壁フォールディングナイフOSY010 Clクーラー2mmSRCEXPLODイヤリング(バブル)銀ぶちメガネ 防壁九鉤刀M8ダブルライトセイバーコンみみ忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" 九鉤刀M4ライトセイバーセブンエッジフレイアヘルメヴァイスカフス白き翼ヴァイスチョーカーヴァイスシュルター 九鉤刀M8ダブルライトセイバーM4ライトセイバーサーリットカウルOSA111 Cカナードレザーブーツ白OSA111 RSフレームフローラルシールド黒ヂェリカン Oilギフトリボン赤イヤリング(スノー) 嶋渓フミカ 笠嶋京花 武本哲 エイル あざみ チェリー ミストルテインM8ダブルライトセイバーセブンエッジヘッドセンサーユニコーンFL016Lガントレット+GCLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット M8ダブルライトセイバー九鉤刀M4ライトセイバーFL017スペクトルガードヴイードラシューズパーツイヤリング(ハート) ダブルブレード鋼忍者鎌"散梅"九鉤刀マルチセンサーゴーグルZel サイプロテクターZel HSフットユニットZel F.A Mユニット+GCZel アームプロテクター タッグマッチピットブル5 音黒野美子 麻呂 ういろー 山県みちる クロミ 雛鶴 ナナ 薫 防壁M8ダブルライトセイバーコンみみ忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍脚絆"紫鳳"コンしっぽ忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" フォールディングナイフM4ライトセイバーディスインテグレーターOSY010 Clクーラー淑女の手袋白OSY010 AガードOSYアームガードイヤリング(スター) 旋牙九鉤刀M4ライトセイバーまるみみ+BK争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴+GCKT36C1キャットテイルレザーアーマーショルダー 忍者鎌"散梅"九鉤刀ラムダオヴァイスカフスヴァイスグリーブニーベルングフローラルシールドピンクヴァイスシュルターヴァイスシュルターギフトリボン白 兜茂 埴輪怜太 九頭龍 ユリコ クラリス ルル M8ダブルライトセイバー九鉤刀M4ライトセイバーOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"鋼の翼ヂェリカン Coolant 忍者鎌"散梅"ダブルブレード鋼M4ライトセイバーシュバルツカフスシュバルツガーターローファー黒ノインテータークロイツクロスシュバルツシュルター ダブルブレード鋼ブリューナクサーリットカウル+GCOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"OSA111 RSフレームヂェリカン Nitro
https://w.atwiki.jp/wiki6_w-zero3/pages/12.html
W-ZERO3 Wiki AirWiki WILLCOM/WS003SH
https://w.atwiki.jp/nijishinki/pages/35.html
準備中
https://w.atwiki.jp/playstationhome/pages/546.html
PSHomeWikiの編集と運営に関するページをひとまとめにしています。 編集連絡板 編集用テンプレ テストページ コメント投稿ルールツールページサイズ計算メンバー登録方法リダイレクト設定ページ一覧削除依頼改築2009年末ニュース検索リンク修正作成予定ページ公式のサイトマップ2011年夏ヒアリングメニュー簡易修正メニュー簡易修正前後の比較メモ事前準備各ページの取り扱い話し合い20110825荒らし対応について サイトポリシー このWikiについて このWikiからのお知らせ